人に会ったときのしぐさ、動作や声の調子、装いなどから、その人の人柄を知ることができます。(このことについては、コミュニケーション1、および第一印象の項目をご参照下さい。)
人との出会いの第一歩は挨拶をすること。(挨拶1234の項目をご参照下さい。)世界共通の挨拶といえば、やはり握手でしょう。握手をしすぎる人、しない人、恥ずかしそうにする人・・・・。握手にはそれなりの方法があり、仕方によっては印象が大きく違ってしまいます。スマートにしっかり使いこなしていきたいものです。





握手は絶対に右手で行うことは世界共通のルールです。これは敵対心を持っていないという意味から。握手は、心と心の結び付き合いで、西洋ではまず挨拶の意味であり親近感の表明です。
 おもしろいことに、お辞儀の挨拶をする日本では昔、握手は喜びの表現でした。古典には、手をとりあって飛び上がったとか、手を取りあって喜んだといった文章がたくさん出てきます。(『古事記』にもそう言った表現が出てきます。)手を取ることはつまり握手のこと、そして肌を通じて喜びを知るわけですから、深い人間関係をつくるもとにもなって行きます。また、男女の愛情表現としても使われていたようです。この場合は両方の手を取りあいます。TVの時代劇などで時々見かけますよね。



 ボリビアでは、至るところで男性も女性も握手をします。路上でも、店内でも、マーケットでも、知り合いに出会うということは握手をすることになるのです。そして話が終わったとき、分かれるときに握手をし、さらには同伴者がいたら、紹介してもらって握手をし、又々最後に全員と握手をするのです。握手を怠れば相手に対する侮辱と見なされてしまいます。家庭を訪問した際には、家族全員一人として無視はしてならず、必ず全員と握手をしなければならないのです。(私には大変に感じますが・・・。)
 まだまだ世界には色々な握手の仕方、意味があります。手を握るということは、極めて単純な行為のように見えますが、西洋と日本の文化の違いも含めて、長い歴史と大きな意味があります。日本では現在でも日本的握手(喜びの表現)は、至るところで交わされていますね。

 さあ、ビジネスの上でも世界共通の挨拶、握手の基本をしっかり押さえて、相手にも周りにも好印象を残しましょう。


 


「握手」のように「手」に関する習慣について少し・・。
 握手は最近では世界中で見られるようになりました。しかし、例えば中国でもよく握手をするけれど、日本ではお辞儀という古くからの習慣があったため、中国ほど握手が広まらなかったと言われています。
 タイやインドでは合掌といって両手を合わせるあいさつがあります。合掌には相手を敬う気持ちが込められています。
 手をつなぐ習慣も国によって違います。日本では、手をつなぐのは、親子や子供同士、恋人同士、などですが、アラブの国々では、大人の男の人同士でも、普通に手をつないだりします。男女の場合は、恋人同士でも人前では手をつなぎません。 また、タイではたとえ小さな子供同士でも、男女は手をつながないのが普通だそうです。