年賀、お中元、お歳暮、結婚、出産、入学、卒業、就職、お誕生日、クリスマス、お見舞い、記念日、バレンタインデー、還暦そして長寿のお祝い、新築、お引っ越し、オープン、お世話になったお礼、おすそ分け、お土産・・・・・・物を贈るシーンは多くあります。 今、日本の社会では贈答はほとんど無意識の習慣になってしまっています。大切なのはなぜその人に物を贈りたいかという本当の理由です。贈答しあう意識の一番根のところには魂を贈りあう、相手の魂を祝福するという心があります。
日本の古代には魂を結びあうという結びの信仰がありました。結ぶ事によって魂がそこに宿るのです。お中元など、結んだ「水引」をかけて贈られた物は単なる物品ではなく魂だということになるのです。見返りを期待するものではありませんでした。
形ばかりに捕らわれがちの贈答の習慣を見直し、私達が本来持っていた暖かい贈答思想を再認識する必要があります。




さて、何を、いつ、どう送るかには、送り主の人柄、センス、教養が現れます。業者まかせの贈り物ほど、寂しく、資源やエネルギーの無駄遣いはありません。贈り物をコミュニケーションの潤滑油として大いに活用したいものです。

私のいただいたプレゼントについて少しお話しましょう。思い出に残るプレゼントはたくさんありますが、最近では、国際ラリーライダーの山村レイコさんから「幸運の砂よ」といただいた小さなビンに詰まった砂漠の「砂B
彼女のラリーに向ける情熱、努力、現場での過酷な走り、苦しい中での彼女の最高の笑顔を知っているからこそ、いただいたときには感激しましたね。その小ビンはいつも目に飛び込んでくるところにおいて、山村さんの笑顔のおすそ分けをいただいています。

他にも、ガラスや木彫りのミミズク(私コレクターなんです)、「だいじょうぶきっとうまくいくよ」と書かれたイラスト(これは私があるプロジェクトで大変だったときにいただいた元気が出るイラスト)、読みたいと思っていた本(何で知っているのだろうと不思議でした)・・・などなど、どれも本当にタイムリーでさりげない、だからこそいつまでもその状況が色あせない、心に残る大切なものです。