室温の場合同じ温度の設定でも、暖色系の部屋は暖かく、寒色系の部屋は寒く感じます。体感温度が約3度違います。
 お部屋全体の色をそうそう変える訳には行きませんが、夏なら寒色系のカーテン、冬なら暖色系のカーテン、カーペットも効果的です。
 視覚的にも赤い扇風機より青い扇風機の方が涼しく感じますね

 赤の部屋と青の部屋での実験。赤の部屋では時が経つのが早く、実際の時間より長く感じられ、青の部屋では時間が経つのが遅く、実際の時間より短く感じます。よって、少ない時間で顧客の満足を高め回転率をあげるための内装には暖色系で明るく、カラフルに。逆に一晩ゆっくりとくつろぐ環境などには寒色系で落ち着いた色使いが効果的。

 色の軽重量感は明度によって決まります。明るい色ほど軽く感じられます。したがって、白が最も軽く、黒が最も重く感じられるのです。白と黒を比べた場合。白が100グラムに対し黒では187グラムに感じるという研究結果が出ています。
   出張用のバッグや旅行バッグ、皆さんなら何色を選びますか。旅行、出張、とかく荷物がかさ張ります。軽快さを感じる色、例えばベージュなどはいかがでしょうか。
 ある工場の倉庫でも保管箱を黒から緑に変えたところ、背中が痛むなどの苦情が減り、荷が軽くなったとのコメントの事例が報告されています。

 時々韓国エステに行くのですが、そこの看板が赤地に白文字で“サウナ”と書いてあります。パッと目につき、入る前から気分は極楽状態です。赤地に白文字は遠くからでも目立つのです。つまり目への働きかけ--可視度--が高いのです。交通標識も可視度を考えて作られているのは皆さんよくご存じですね。

参考--可視度の大小--

図1

色と距離

 暗い青系統の色と、明るい黄系統ではどちらが部屋を広く見せてくれるでしょうか。正解は暗い青系統の色です。これは膨張と収縮の関係です。膨張すると近づいて感じ、収縮すると遠のいたように感じます。青系統は収縮色、したがって壁が遠のいて部屋は頭の中では広く感じるのです。
 前に出て見える色は進出色−−白・赤・オレンジ・黄色など。後退する色は後退色−−黒・青・紫・緑など。


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